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2013年02月14日

田芋畑の生物多様性について

このカテゴリーでは、田芋畑の多様な生物とそれらを育む自然につい紹介していきます!
奥が深いテーマですが、みんなで少しづつ勉強していきましょうね♪
それでは、さっそくまいりましょうパンチ!

●多くの生き物が生息する大山湿地とその周辺

大山地区には、湧水によって安定した水の供給が得られる環境を利用して、水田耕作地が広がっています。
まとまった水田耕作地は沖縄本島中南部では少なくなっており、大山湿地は、田芋(方言名:ターンム)などの重要な生産場所となっています。
豊富な水と耕作により、多くの生き物が生息する変化に富んだ環境がつくられ、市内で確認された貴重な生き物の約半分の種類が確認されています。
田芋畑の生物多様性について

<蛙をねらって寄ってくるサギ>



●多様な生物相

宜野湾市西海岸に近い淡水湿地で、ほとんどの範囲が田芋畑となっており、県内でも有数の広大な水辺環境です。
水辺環境である田芋畑には、リュウキュウヨシゴイ、チュウサギ、 セイタカシギ、バン、カワセミ、タマシギ、リュウキュウヒクイナ、ミサゴといった鳥類、タナゴモドキ、タウナギ、ユゴイ等の魚類、 モクズガニ、ケフサヒロイソモドキ等の甲殻類などの動物が多数生息しています。
植生は、かつての海岸線付近にアダン群落、汽水域に見られるコウキヤガラ群落、湿地に見られるヨシ群落、タイワンアシカキ群落、サンカクイ群落といったものがみられます。
田芋畑の生物多様性について

<セイタカシギ>


田芋畑の生物多様性について

<アダン群落>


●生き物を育むしくみ

【大山湿地の自然は人が利用することによって維持されている】
大山湿地はいわゆる里地にあたり、田芋の耕作に伴う様々な攪乱を受けることで、多様な環境が維持されています。
例えば植え付け直後の田の水面が見える状態や収穫を間近に控えて田芋の葉により田の全体が覆われた状態、あるいは作付けを一時休止して、水田に特有の野草が生育した状態がモザイク状に分布することで、それぞれの環境を好む種が自分の生きる場所を見つける機会が保たれているのです。
もし、大山湿地で水田耕作を止めてしまえば、田芋畑のあちらこちらに既に存在しているように、外来種の牧草が繁茂する単純な種類の生物しか生息・生育しないような草原に変わってしまう恐れがあります。
田芋畑と建設中7号線

<モザイク状分布の様子(画像左側は建設中の道路7号線)>



【農薬に頼らない農地等の管理】
大山湿地が多くの生物を育んでいるもう一つの理由として、農家のみなさんが農薬に頼らず、極力人の手により草刈り等の管理を行っていることが挙げられます。
トキが絶滅した原因は農薬による餌の汚染でした。幸い大山では農家のみなさんの努力によって、人だけでなく動物がエサとして食べても害のない生物・植物が豊富に育っているのです。


●田芋耕作のサイクル

田芋耕作は、年間を通じて植付け~収穫~養生を行っており、田面毎にその生育段階が異なっています。
田芋の生育段階に応じて、地表の様子やに光環境が異なり、そこに生育する動植物の種類も変化します。
田芋畑の生物多様性について


画像引用および参照:ぎのわん市HP


なるほど~!
みなさん知ってましたか?
まだまだこれから田芋畑と生き物の関係を紹介していきますので、楽しみにしててくださいね~バイバイ


大山田芋ファンクラブへのご連絡は下記アドレスまで。 ooyamataimo@gmail.com
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